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■ 学術文化協会 ■

協会の沿革

 2011年、コスタリカの首都サンホセで世界87か国からの代表が集まり、国境を越えた学術・文化の協力構想が話し合われました。そこから生まれたのが国境を越えた学術、文化の協力体である、国際学術文化協力会議(International Cooperation for Academic and Cultural Studies, ICACS)です。
 翌、2012年、この会議に参加した日本の代表を中心に学術文化協会(Academic Society for Cultural Studies, ASCS)が発足し、日本を代表する国際学術文化協力会議のメンバーとなりました。

サンホセ会議

 2011年、サンホセで話し合われたのは現在、また将来における学術・文化のありかたです。この会議に87か国からもの人が集まったのは、将来における学術、文化に対する危機感からでした。現代、学術、文化は高度に発展しながら、たがいに交流のない「たこつぼ」に陥りつつあり、さらに異なる人々を排除しようとする危険に直面しています。
 古く、学界、文化団体が作られたとき、それは志を同じくする人々が団結して不当な権力の介入に対抗するものでした。しかし、学界、文化団体が社会のなかで地位を築くにしたがい、それ自体が権力になりつつあります。社会に大きく貢献する知見を得ても、新しい作品を生み出しても、それは既存の学界、文化団体の会員となり、そこで認められなければ、世に出ることはありません。貴重な知見を提示する研究論文を執筆しても、それは学術団体の発行する論文誌に掲載されない限り、存在しないのと同じです。学術的知見、文化的作品はだれもが平等に世に問えるものでなければなりません。
 サンホセ会議で話し合われたもうひとつのものは、学術・文化が存在しうる条件です。学術・文化を後の人々に伝えていくには平和であることが絶対の条件です。この点で、学術・文化にたずさわる人々は平和への責任があると言えます。サンホセ会議がコスタリカで開催されたのには理由があります。コスタリカは憲法で軍隊を持たないことを規定しています。私たちの将来を先取りする形でコスタリカの社会は築かれてきました。サンホセ会議では日本は国際学術文化連合の副代表に選出されました。それは日本が憲法9条を持っており、第2次大戦以降、戦争にかかわったことがないということが高く評価されたからです。

協会の理念

1. 学術の知見、文化的作品をだれもが等しく共有する。
2. 国境、民族を越えて学術・文化の交流を進める。
3. 国際平和を誠実に追求する。

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