shamrock logo

The First Reader of the School and Family Series(コーパス)
佐伯 淳

The First Reader of the School and Family Seriesをコーパス化しました。これは明治初期、日本で英語を学ぶのに広く用いられた教科書です。元はアメリカで1861年に発行された子ども向けの教科書です。明治初期、英語を学ぶための教材がない時代、年少の英語母語話者のための教科書がそのまま教材として使われました。

この教科書でto不定詞、関係詞がどのように使われているかを見るため、用例をひとつずつノートに記録していきました。しかし、これはコーパス化して検索する方がまちがいがなく、確実と思い直し、コーパスにしたものです。明治期の英語教育の様子を調べるには欠かせない資料です。どうぞご利用ください。

■ The First Reader of the School and Family Serieの原本

1861年にアメリカで出版された元の本はデジタル化され、次で読むことができます。
The First Reader of the School and Family Series (1861)

日本で教科書として使用されたものは国立国会図書館でデジタル化され、次で読むことができます。
ウヰルソン氏第一リードル音読(国立国会図書館)
ウヰルソン氏第一リードル字書
ウィルソン氏第一リードル独案内

■ 記録の書式

  1. 記録したのは本文テキストです。本書には教師のための指示、文字の書き方の手本、単語表も収録されています。しかし、これらは教科書の内容そのものとはいえないため、収録していません。ただし、Part 1の最後に収録の「文字の書き方の手本」(WRITING LESSONS.)は文の形で提示されていますので、これは別途、writing_lessons.txtとしてファイルにまとめています。
  2. 本書は基本的に1音節語を使っています。2音節以上の語はgar-den、e-ter-ni-tyのようにハイフンで分綴しています。コーパスは本文どおりに分綴したもの、分綴しないもので利用できるようにしました。
  3. 記録はセンテンスを単位としています。このため、センテンスの末尾に改行コードを入れています。このように記録するとセンテンス単位に取り出すことができるので便利です。改行コードはにUNIXの改行コード(LF)です。
  4. 本書は5つのPartに分かれ、それぞれのPartはLessonに分かれています。これらを特定する必要を想定してファイルwillson_reader_1.txtでは行頭に(3-05)のように標識をつけました。これはPart3のLesson5という意味です。
  5. 二重引用符(")で囲まれた直接引用でセンテンスが2つ以上ある場合は、引用の途中であっても、センテンスごとにレコードとしています。たとえば、(3-15)は元、次のような形です。
    (3-15) He says, "Ah! is that your plan? I am glad to hear it."
    これは次のように記録しました。
    (3-15) He says, "Ah! is that your plan?
    (3-15) I am glad to hear it."

■ コーパス

willson_reader_1.txt
本文をそのままコーパス化したものです。2音節以上の語はar-den、e-ter-ni-tyというように本文のとおりに分綴して記録しています。PartとLessonは
(Part-Lesson)半角空白 という標識を行頭につけています。
willson_reader_2.txt
上のwillson_reader_1.txtから行頭の標識をはずしたものです。
willson_reader_3.txt
上のwillson_reader_2.txtから2音節以上の語につけられた分綴のハイフンをはずしたものです。ただし、本来、ハイフンがついていると考えられる次の語ではハイフンを残しました。
rose-bush (4-07)
SLEIGH-RIDE (4-10)
sleigh-ride (4-10)
screech-owl (4-11)
full-grown (4-12)
all-seeing (4-14)
by-and-by (4-18)
Ten-cent (5-14)
Three-cent (5-14)
Five-cent (5-14)
Twenty-five-cent (5-14)
Ten-dol-lar (5-14)

公開 2014年11月10日

Copyright (C) Academic Society for Cultural Studies